OIAS創成記~ポイント制掲示板実現へ~

仮想通貨の使えるポイント制掲示板GiAnTa BBSで任意団体から営利法人を目指す(かも知れない)OIASの創成期の記録です

読書感想「評価経済社会」

評価経済社会」を読んで、まず初めに感じたのは、自分の考えとのズレでした。
もちろん本の内容が何もかも自分の予想通り、期待通り、などと言う事は有るはずがありません。しかし、「今後ますます科学技術・情報技術が発展することで経済システムにも大きな変革が起きる。」と言うのが私の考えで、私はその考えに沿った内容の本であることをどこか期待していました。そこに『私たちは今、「科学の死」に立ち会っているのです』と言うセリフが載っているのを見ると、その時は正直がっかりさせられた気分になった、と言うのは否めない事実です。

その点、後から読んだ「なんでコンテンツにカネを払うのさ?」の方が私の期待に沿う内容でした。何より「評価が貨幣を上回る効果をもって経済を動かすようになる。」と言う「評価経済社会」の主張は、それを読むまで私の頭には浮かびもしなかった一方で、「なんでコンテンツにカネを払うのさ?」の「国の発行する通貨に代わって企業の発行するポイントが重要な価値を持つようになる」と言う主張は私の価値観に合うものでした。

でも「評価経済社会」も良く読んでみると筆者の主張は伝わってきました。宗教が、衰退したとはいえ現在も人類の価値観を構成する大きな要素の一つであるように、
「科学主義的な価値観が衰退する」とは言っても、科学が我々にとって重要な要素であることが変わるわけではない、と筆者も考えていることが明らかになったからです。また、「評価経済社会では『決めつけ』と『勢い』のある極論が好まれる」と
筆者が考えている事からも、筆者が科学技術を否定的に語るために『科学の死』と言う言葉を使ったわけではないと気付かされました。こんな点で評価が揺れてしまうのは、私がかなりの科学主義者だからだ、と言うのは否めないと思います。

なお、『やさしい情知の法則』に注目してパラダイムシフトを語る切り口は私にとっては新鮮で、衝撃的で、説得力がありました。私はそれほど歴史に強い興味があるわけではありませんが、これまで起こったパラダイムシフトの歴史的背景が非常に分かりやすく語られており、今起ころうとしているパラダイムシフトについてや、『ネット中世』と言うキーワードについて強い納得感がありました。

また、近代的自我の代わりに『キャラ』として価値観をトータルコーディネイトして行く、と言う説明には強い心当たりがあります。自分自身、小学校の時から学校の友達と塾の友達の前では見せるキャラを変えていたり、さらに中学高校のとき、大学のとき、そしてネットで見せるキャラもその都度変わっていた、と言う自覚があり、それが何でなのか気になっていたのですが、すっきり説明してもらった気になりました。

以上、岡田斗司夫さんの著書「評価経済社会」を読んで印象に残ったこと、感じたことを感じたままに書いてみました。評価経済社会と言うパラダイム自体に対する考察はまた後日。